高気密・高断熱住宅Q&A

温暖化対策に、住宅の高性能化が待ったなしに最重要項目です。しかし、高気密・高断熱住宅について、一般の方の中には誤解をしている方もまだ多くいらっしゃいます。

世間に流布されているデメリットについて、正しい知識を分かりやすくお答えします。

完全に締め切り、換気を完全にとめて数日暮らしても、家全体では空気の容積が余裕で大きいために死ぬことはありません。ただ、過剰に湿気がこもり空気汚染で諸問題が起こります。そのために計画換気は現在の住宅に義務化されたわけです。現実には、24時間換気を行うので、まったく苦しく感じることはありません。むしろ常に新鮮空気が入れ替わっているために、清清しいです。

「窒息する」という説は完全にデマです。

冬は暖房をするのでサッシを締め切るわけで、24時間換気は必要です。

窓の開け閉めでの通風で換気しても良いですが、過剰に換気され暖気がもれて暖房エネルギーがロスしますし、通風が少なければば空気が汚れます。換気量の適正な制御ができません。

計画換気を利用したほうが確実で、メリットが多いということです。また、換気をしていることすら感じさせないほど緩やかです。暖房シーズン以外では、窓を開放して適正な通風での換気がなされていれば24時間換気をとめてもかまいません。

短時間の利用に限定すれば利用は不可能ではありませんがお勧めしません。

当社の事務所にて、開放式ストーブで燃焼し、二酸化炭素濃度がどの程度まで高まるか測定したこところ、点灯後4時間ほどで、最大で7000PPMという、基準値の7倍もの空気汚染を計測しました。

計画換気がなされていても新鮮な空気が間に合わず、空気汚染は空気の入れ替えもしなければならないので、換気により熱も奪われてしまうことになります。

エアコンや外部燃焼方式の暖房をメインと考えましょう。

高断熱住宅は、設計に注意をしていないと夏に暑い家になります。

注意すべきことは窓の設計です。総2階建てで、軒やひさしで南面の窓が守られていない設計だと、太陽の熱が室内に入り込んできて「温室効果」で室内は暑くなります。

昼過ぎから外より室温が高くなるほどになり、エアコン無しには暮らせない家になることがあります。この現象は、高断熱住宅に関わりなく起こることがらです。しかし、高断熱ということは、保温性がよいということですから、締め切っていると夜になっても暑苦しいということになります。

夏に快適な家にするために:
(1)南面は軒やひさしなどで窓に日射が当たらないようにする。
(2)東と西の窓は大きさを控えめにして、遮熱ガラスや植栽の日除けを施す。
(3)南北通風・上下通風の取れるように窓と間取りを配慮する。
(4)体感的には湿度も大事な要素なので、調湿性のある内装を施す。
(5)温度の変化を安定させるために、蓄熱効果の高いつくりにする。
 (基礎断熱・土間を広く取るなど)

以上の複合的な対策が必要ですが、夏の快適性については、古くからある日本家屋にヒントが多く備わっております。うまく、夏を涼しくする知恵を取り入れた暮らしがよいと考えます。

従来からの暮らし方と同じく、夏の快適性は窓の開け閉めが重要です。

日没後は外気温が低下します。夜間は窓を開放し、通気のために建物内部の熱を冷まします。日が昇り外気温が熱くなり始めたら窓を閉めます。そうすれば高断熱の保温性をうまく活用し夕方近くまでまで涼しく過ごすことができます。

新潟市の場合、一番熱くなる8月の平均温度は、起床時間は28度でも、就寝時間帯は24度まで下がります。この一日の気温差をうまく活用することで冷房の出番を減らすことが可能です。 さらに夜間は南から北に抜ける卓越風が比較的安定して吹くのでそれをうまく取り込めば、通風で体感温度も低下します。

このように上手に暮らし方を工夫すれば、エアコンの利用を最小限にした暮らしは可能です。

(但し、建物の設計が、我々のように夏の日射取得への配慮がされることが前提です。)

高気密高断熱住宅に限らず、冬季間に暖房をすると乾燥します。

従来の住環境に比べて、新築してから過剰乾燥に悩むケースが増えてきたのには理由があります。

(1)暖房方法の違い。
従来、石油ファンヒーターなどの内部燃焼の暖房器具を使っていたのを、エアコンなどに変更した場合、燃焼ガスに含まれる水蒸気が無くなるので乾燥します。参考までに、灯油1Lの燃焼で、水蒸気1.1L発生します。それだけで加湿器1台分ほどは違いがでます。

(2)換気により必然的な乾燥 
冷たい空気には水蒸気は極わずかしかありません。外気温0度の空気を暖房により20度に暖められると湿度は20%台にまで下がります。現在の住宅は、計画換気により穏やかに外と中の空気が入れ替わるので、加湿対策をしていないと過剰に乾燥します。

(3)暖房領域の拡大
従来は居間や台所の局所しか暖房しなかったので、家の温度差から来る湿気(結露)に悩まされていましたが、高断熱化し全館暖房で暮らす住宅はその逆です。家全体が暖房領域ですから、(2)の理由により、家全体で水蒸気不足ということになります。

解決方法:

(1)経済的に多量の加湿を行うこと
一般的な3種換気の住宅で湿度を40%以上に維持するには、40坪ならば一日20L相当の加湿が必要です。

(2)全熱交換型換気扇の導入
潜熱(水蒸気)を回収しますので乾燥が半減します。

(3)調湿素材の利用
湿度変化を緩衝させるので過乾燥に一定の効果があります。

気密していない家に比べて内部の音が少し響くように感じる場合もあります。

しかし、最終的には家のつくりではなく、内装やインテリアにより音響は差が出ます。

 

理由:

(1)隙間の多い家は外の音も浸入しやすいですが、高気密の住宅は雨が降ったのも気がつかないほどの静けさです。外の音がしない分だけ室内の音が意識されます。

(2)従来では隙間から漏れていた音が少なくなるので、その分だけ建物内部で反響・吸音されます。

(3)建物が家具が置かれカーテンなどが入ると違和感は感じられなくなるのが普通です。家具類で乱反射し、カーテンなどで吸音されるからです。室内に物が少なく、ビニールクロスで包んだような室内では、反響音が気になるという事例もあると聞きます。

 

余談:

よりよい音を求めてオーディオルームを望む音楽通の殿方もいらっしゃいます。参考となるのはコンサートホールで、程よい吸音性のある仕上げと、意図的に乱反射させる設計をすることが理想とされます。住宅レベルでは、緩やかな傾斜天井にし、羽目板などの木装にするなどすると理想的な音環境になります。

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