今年の社員研修は東北を巡る旅!
1日目は、山形県が誇る日本を代表する名作家具メーカーと、歴史的なレトロ建築・現代建築の視察です。
1. デザインの神髄に触れる「天童木工」ショールーム
世界に誇る成形合板技術を持つ天童木工。
今回は本社ショールームと、なかなか見る機械のない工場を見学させていただきました。

工場内は撮影不可のため写真はありませんが、数枚の薄い木材を貼り合わせてプレスしながら曲げていく様子や、座面に複数種類の生地を丁寧に貼っていく様子など……職人さんのものづくりの過程はずっと見ていられますね。
なお、工場見学は平日(工場稼働日)のみ可能とのことです。 見てみたいという方は以下のURLよりご確認ください。 https://www.tendo-mokko.co.jp/contact/tour/
天童木工は1940年に地元の職人たちが集まって結成され、戦時中は弾薬箱などの軍需品を製造していたそうです。 戦後、進駐軍向けの家具製造を機に日本でいち早く成形合板技術を導入し、その後は著名デザイナーと協業しながら数々の名作家具を生み出してきたという歴史を学びました。
ショールームには、名作家具(バタフライスツールやブックチェアなど)がズラリ!計算し尽くされた曲線の美しさと、実際に座ったときの心地よさを体感できました。 スタッフの方による丁寧な製品解説や歴史のお話も非常に深く、ものづくりへのこだわりと熱意に刺激を受けました。

2. 山形名物の鳥そば
お昼ご飯は、山形の郷土料理「鳥そば」をいただきました。 冷たいスープとコシのある蕎麦、噛めば噛むほど旨味が出る親鶏の肉はコリコリとした独特の歯ごたえが特徴です。 季節を問わず親しまれる味で、山形では冬でも「冷たい肉そば(鳥そば)」を食べる文化が定着しています。
メンバーのほとんどが鳥そばを注文する中、私は「里芋のカレーうどん」を注文してみましたが、こちらも絶品でした!

豊かな自然の恵みによって、極上のフルーツや米、ブランド牛、そして独自の麺文化が育まれている山形の食の豊かさを実感しました。
3. ガイドさんの解説と巡る「文翔館」の職人技に感動!
山形市の中心部に佇む英国近世復興様式の洋館、文翔館(山形県郷土館)。

今回はガイドさんについていただき、楽しく館内を案内していただきました!

大正時代に建てられたこの歴史的建造物は、約10年もの歳月をかけて忠実に復元作業が行われたそうです。 一見通り過ぎてしまいそうな細部にまで、当時の職人たちの情熱と凄腕の技術が詰まっていることに気づかされます。
特に圧倒されたのが、お部屋の天井装飾です。

見上げると、まるで立体彫刻のような華やかな花飾りが施されているのですが、これは左官職人さんが漆喰を使って花びらを1枚1枚手作業で作り上げたものなのだそう! モチーフには山形名産の「さくらんぼ」や県の花である「紅花(べにばな)」なども隠されており、当時の職人の遊び心が伺えます。

左官職人・林さんも興味津々で資料を熟読していました!
続いて目を奪われたのが、廊下や各部屋に広がる独特なパターンの木製フローリング(寄木張り)です。

異なる種類の木材を組み合わせ、美しい幾何学模様を描いています。 使い込まれて飴色に深みを増した木目と、光の当たる角度によって変わる表情が実に味わい深いです。
ガイドさんの丁寧な解説のおかげで、単なる「古い洋館の見学」にとどまらず、日本の伝統技術と西洋建築が融合した妥協なき職人技の凄みを肌で感じる時間となりました。
今後の弊社の事例でも、寄木張りの床が採用されるかも……?
4. 異国情緒と和の技術が融合した建築「旧済生館本館」
明治11年に病院として建てられた擬洋風建築、旧済生館本館(山形市郷土館)。 当時の最高峰の技術とデザインが凝縮された非常に珍しい建造物で、その独特な空間構成に圧倒されます。
ぐるりと囲む円形の回廊と美しい中庭、そして空へ伸びる「三層の塔」。

当時の大工さんたちが西洋の建築写真を参考にしながら、日本の伝統的な木造技術を駆使して試行錯誤の上で建てた「擬洋風建築(ぎようふうちょう)」の傑作です。


窓枠のデザインや手すりの木工細工など、西洋への憧れと日本の職人魂が見事な調和を生み出していました。 文翔館の重厚感ある英国風建築とはまた一味違う、明治初期のレトロで愛らしい建築美をじっくり堪能できるスポットです!
5. 水と緑が調和するダイナミックな建築「東北芸術工科大学」
この日最後に訪れたのは、山形市上桜田にある東北芸術工科大学のキャンパスです。 歩いて近づいていくと、何度も驚かされます。 遠くから見るピラミッド型の本館、水が大胆に流れ落ちる水辺の演出、そして水盤にすっと佇む木造の「水上能舞台」。


「これが大学なのか?」と何度も感嘆しながらキャンパス内に入ると、山形の様々な企業や商品のデザインを学生とコラボレーションした作品が多く展示されていました。 単に美しい校舎やアートな空間があるだけでなく、「地域社会や地場産業とリアルに結びついた、デザイン教育の実践場」でもあると感じました。 環境そのものが感性を磨き、それが実際の社会課題解決へと還元されていく——そんな素晴らしいデザインの循環を体感できた、最高の締めくくりとなりました。

おわりに
新潟と山形は隣の県でありながら私は初めていく場所ばかりで山形の歴史的な建築美から現代のプロダクトデザイン・キャンパス建築まで、多様なデザインに触れられる素晴らしい機会となりました。 インプットした刺激と学びを、今後の業務に活かしていきたいと思います!

