自然素材のメリットとデメリット

自然素材
相模 稔相模 稔
かつては、木と紙と土とで造る家というのがそもそもの家づくりでした。
戦後の高度成長期における職人不足と工業化から、瞬く間に新建材が普及して、自然素材で家をつくるという方が少数派となってしまっております。
世の中で数が多いほうが普通だと思うから、いざ「自然素材」だなどというとはたして大丈夫なのか?などと気になる人もいるでしょう。
本来は逆なはずなのです。
長年の評価を受けていない「新建材なんて大丈夫なのか?」そう感じる方が正しいのです。
なのに真逆の疑問を持つ人は、工業化された住宅産業からのプロパガンダに影響を受けているからです。 だから「自然素材のメリットとデメリット」というタイトルに反応した人は、少なからず自分は毒されていると思っていただいて結構でしょう。(笑
今回はそうした方に向けて、自然素材の代表格の無垢の木材について、
少しよく聞かれる〇と×を書き並べて整理してみました。

本物の木のメリット:

人体に有害な化学物質が含まれていないため、安心。
木が本来持つ質感や香りを楽しむことができる
耐久性や断熱性、保温性に優れている
調湿機能があり、1年を通して湿度の安定に作用する

本物の木のデメリット:

乾燥していく過程で反りや曲がり、割れやねじれが生じることがある(あらかじめ乾燥させた無垢材を用いることで、トラブルを防ぐことができる)
色のばらつきがある(印刷されたシート張りの建材と違い、1本1本色合いが異なる)
経年変色が起こる(時が経つにつれ飴色に変化する。変色を味わいとして楽しめるなら問題はない)
価格が高い(工業製品と異なり、内装材として仕上げるのに手間や時間がかかる)
一言で言えば、自然のものだから変化があるよ。ということなのでしょう。
ここまで書いておきながらなんですが、ぐちゃぐちゃと物事の良いか悪いかを比較して論じる発想というのはかなり無意味であるなと感じます。
自然素材を使いたいかどうかだなんて、個人的な好き嫌いなわけだから、好きな人が使えばいいし、興味なければ使わなくていいと思います。

例えるならば犬です。

写真は、筆者の愛犬『しずく』です。
柴犬は縄文時代から人間とともに暮らしに寄り添ってきました。
犬を飼うにはそれなりにマイナス面はあります。
餌を食う(金がかかる)
糞をする、毛が抜ける、噛む(自然現象)
しかし、犬を飼う人間にとってみれば、かけがえのない家族です。餌をやる、トイレの面倒を見る、散歩をする行為ですら嫌じゃないわけです。
柴犬は自然素材です。
犬が嫌いなら飼わなければいい。
もしも「犬みたいなもの」を身近に置くならば、アイボというロボットがありましたが、それで遊んでいればいい。
毛も抜けないし、ほえません。取り扱いが楽です。
それが新建材です。
 
こうしたものの方が好きだという人が、世の中には多いことも私は知っております。土から雑草が生えてくるのも許せない。だいたいにおいて、物体は何も変化しないほうが望ましいと思っている。
でもね。 アイボ君は ぬくもりも、成長もありませんよ。
変化が無いものには、本来は愛着がわかないものではないでしょうか?
ここで 一言 「自然素材はイヌである」 (猫でもいいけれど)
風合い・愛着・エイジング(付き合いの中でよくなっていく)
好きな人だけ、自然現象が許せる人だけ、が用いればいいものだと思います。
相模 稔
代表取締役

相模 稔

オガスタの社長。 工務店経営のほか講演活動なども行う。 アメブロ「おーがにっくな家ブログ」もよろしく。

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