ちいさく、おおらかに住まう「吉田の家」
ちいさく、おおらかに住まう「吉田の家」
設計:ma ヤマシタマコト
監督:石川 敬
- コンセプト
- 若く物静かなご夫婦と、ご主人の楽しいお母さまとで暮らす家。
おおらかな性格のお施主様家族にあわせて、
また、今後変化していくであろう家族の構成にあわせて、おおらかに暮らせる家をめざした。
- 外観
- 桁の高さを低く抑え、正面玄関側に軒の出水平方向を持ってくる事で前面道路から見た際は実際よりもコンパクトに見える。
周囲の住宅と比べてもひときわ小さく見えるのだが、実際は住宅部分では34坪と一般的な大きさである。
周囲への圧迫感の軽減し景観への影響を極力少なくするよう設計配慮されている。
そとん壁には暖色系の色を使用し、柔らかさを演出している。
- 内部空間
- 小さな玄関ホールから室内に入るとすぐに16帖程度の主室で、床座の部屋として利用する。
主室の中心には八角形断面の太い柱があり、大黒柱として力強く家を支えている。
一階の中央に配置されたテレビ台と冷蔵庫収納を含む壁は、ナラ化粧合板張りとし、大きな家具のように見せている。
床座の部屋の落ち着きを壊さぬよう、キッチンは独立式とした。
二階は第二の居間ともいうべき大きな空間で、将来は子共室として利用する。
一、二階とも床はカラマツ、天井はシナ合板とし、明るくも木に包まれたような印象である。
家の後方北側には水路があり、視界が抜けるため、一階では土間のポーチ、二階はバルコニーとして、小さいながらも半屋外を楽しめる空間を用意した。
- 空調計画
- 冷暖房は階間エアコン方式を採用。
二階納戸の床下に設置されたエアコンで全館を空調する計画となっている。
壁や床、天井に配されたガラリやファンによって、階間の空気を各部屋に供給している。