空へとつながる狭小住宅「白銀の家」
設計:阿部 誠治 監督:小林 秀昭/大越 志乃
- コンセプト
- 閑静な住宅街のなかでひときわ小さい延床面積24坪の狭小住宅です。敷地は第一種低層住居専用地域で高さ制限の要件を満たしながら上方への空間の伸びやかさを実現するためにひと工夫したボリューム形状としました。平面的な広がりには限界があるので上へ上へと意識が向くように空間づくり、素材の扱いなど慎重に検討しました。また南側は高低差のある駐車場に面しているため思いきり開けるような開口部計画としています。小さいけれど窮屈ではない素敵なおうちになりました。
- 外観
- 北側斜線制限をクリアしながら上方への開放感が得られるように高低差のあるボックスを横並びにしている。太陽光発電パネルが強調されないよう緩勾配の屋根とした。全体的にダークトーンかつボックス形状でとりまとめることでスタイリッシュな外観を目指した。
- 内観
- 南面の全開口は両脇のFIXガラス部にSUSブレースを入れることで耐震的な条件をみたしながら採光と開放感が得られるようにしている。ヒノキの小幅板を勾配天井に沿って流れるように張ることで上方へと意識が向くように工夫した。さらに勾配天井の最上部に大きなFIX窓により視線の抜けが得られるようにしている。キッチンに併設されたパントリーや部分的にロフトなどをもうけ実用性にも配慮した。
- 規模・構造
- 敷地面積:30坪
延床面積:24坪
木造在来工法 2階建て
- 性能
- 耐震等級2以上
Q値:1.17[W/㎡K]
Ua値:0.37[W/㎡K]
暖房負荷:31.2[kWh/㎡]
冷房負荷:17.2[kWh/㎡]
空調計画:1F+2F