― 内と外のあいだに、居場所を重ねる ―
家の中だけで暮らしを完結させない。
庭へ出る。
窓辺に腰掛ける。
植物の手入れをする。
少しこもって本を読む。
そんな何気ない行為が、住まいの中に自然に生まれるように。
南町の家では、南と西に二つの「外の間」を設けました。
ひとつは、食堂から気軽に出入りできるウッドデッキ。
朝のコーヒーを飲んだり、庭を眺めたり、子どもと過ごしたり。
日常の延長として使える場所です。
もうひとつは、玄関前の庭とつながる左官仕上げの外の間。
人を迎える場でありながら、家族にとっても庭と暮らしをつなぐ場所になります。
性格の異なる二つの外の間が、家の中にもう一つの居場所をつくります。
内と外のあいだに、居場所を重ねる。
約21畳のLDKは、南の庭へ大きく開きます。
一方で、すべてを開放的にするのではなく、2.2mの落ち着いた天井高のリビング、2階床を現した食堂、吹き抜けにつながる階段など、場所ごとに異なるスケールをつくりました。
西側には、少しこもって過ごせる畳の小間と書斎。

南の大開口の前には、床から30cm上がった木製の窓辺を設けています。
植物を置いたり、腰掛けたり、庭を眺めながら過ごしたり。
使い方を限定しない小さな「余白」が、日々の暮らしにささやかな変化を与えます。
ひとつの大きなLDKの中にも、家族それぞれが自然に居場所を選べるように計画しています。
◼️素材の表情を楽しむ外観
外観は、4寸勾配の切妻屋根を持つシンプルな母屋に、平屋の下屋が寄り添う構成です。
南面には杉板張り、北・東面にはガルバリウム鋼板を用い、方位や開口部との関係に応じて素材を切り替えています。
素材をただ切り替えるのではなく、開口部と壁のバランスを整えながら、それぞれの素材が持つ表情が引き立つように計画しています。
大きな開口を設けながらも、壁の余白を丁寧に残すことで、落ち着きのある外観を目指しました。
床下エアコンと2階エアコンによる全館暖冷房。
熱交換型換気システムによる換気計画。
冬の寒さ、夏の暑さに対応しながら、建物の性能を活かして快適な室内環境をつくります。
性能だけでもなく、デザインだけでもない。
庭、光、素材、居場所、そして温熱環境。
それぞれの場所を歩いてみることで、この家が考えた「内と外のあいだ」が見えてきます。
住まいづくりをお考えの方はもちろん、これから家づくりを考え始める方にも、ぜひ実際の空間を体験していただきたい住まいです。
今回の内覧会は、完成した住まいをじっくりご覧いただける機会です。
ぜひ現地で、南町の家の空気感を感じてみてください。
※内覧会は予約制です。
