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パッシブ設計の効果を数値化する

【パッシブ設計を数値化する】

日本の冬は、日本海側と太平洋側で、冬の日射量に大きな違いがあります。

経済的で快適な冬にするには、3つの条件が必要です。
① 高い断熱性 (暖房負荷を把握したうえで)
② 太陽を味方にした設計 (パッシブな設計)
③ 快適な暖房方式の採用

重要度が日本海側の場合は、比較で言えば、①断熱性が高く
太平洋側では、②日射取得が重要になってきます。

国のつくった基準プラン(事業主の判断プラン)と、、
弊社のモデルハウスで計算して比べてみます。

断熱仕様は全く同じにして、気象データは茨城の水戸で建てた場合です。
(燃費ナビで計算)

同じ仕様であるからQ値は変化があまりない。

しかし、UA値は モデルハウスの設計のほうが悪くなる。

U値というのは建物の外皮(天井・壁・基礎・マド)の熱の逃げやすさを平均した数値です。
マドは壁よりも熱が逃げやすいため、モデルハウスは開口部面積が大きいので、数値的には悪くなってます。

(H25年6月から、断熱性は 以前のQ値ではなく、このU値で比較しようねということになりました。)

しかし、 モデルハウスの設計条件では、暖房負荷と冷房負荷がそれぞれ大幅に減少しているのが分かります。
南面は出ていく熱よりも、手に入れられる熱の方が多いので燃費が良くなってくるのです。


これは西方設計が、建築知識ビルダーズで用いていた資料です。
南の窓の大きさが大きくなるほど、室温が高くなっていくということを表しております。

静岡市で オガスタモデルハウスを建てると、暖房をしないでも屋内外で温度差が11度にもなることが分かります。 気象庁のデータでは、静岡の一番寒い1月下旬の平均気温は6.3℃
11度が加わって、計算上、無暖房で17.3℃になるということで、極めて暖房エネルギーがいらない家だとわかります。

暖房負荷というのが、車でいう燃費です。
U値だQ値だというのは、お客様には関係の無い、建築屋の概念みたいなもので、一番重要なのは「実燃費」でしょう。

「国のモノサシプランに対して、どれほどの改善したかが、設計の価値」 ということができます。
暖房負荷では16%
冷房負荷に至っては23%も燃費が改善されています。

くれぐれも、この両者は同じ断熱仕様です。
つまり建築費を上げることなく、設計の配慮で燃費はよくなるということです。

両方の年間の冷暖房コストは、ざっくりで1万円程度異なります。
50年コストでいうと50万円。 これ設計上の工夫にからの便益です。

おまけです。
近年 断熱スペックを営業の武器に考える住宅会社が出てきました。
大手でも、やたら高いQ値を表に出して攻めてくるところが表れて、シェアを伸ばしていると聞きます。 その住宅会社の施工事例を見かけることがあるのですが、西側に無配慮な掃出し窓があったり、西側道路で、南側プランをそのまんま設計していたり、
総二階の軒無し物件とか、
そんなおそろしい設計のものしか見たことがありません。

当ブログの読者はお分かりの通り、そんな夏に無防備な家は、エアコンに依存しないかぎりまともには住めません。

また、エコハウスを目指す住宅屋さんには ①通風系と ②スペック系とに2分されているのが分かってきました。
①通風系の方のほうが「パッシブデザイン」とうたう傾向が強いようです。
パッシブデザインに自信があるというならば、今回のように事業主の判断プランに比較して、何%改善できたという根拠を示せばいいんじゃないかなと思いました。

ただ、言葉ばかりで、かなりロースペック寄りの家づくりがまだ多くなされているという情報もありますので、ユーザーの方も よく学んで自分の家づくりにおいては判断できるようにしてもらいたいところです。

まとめ:

設計によって性能に差が出るよ。
Q値・U値は、断熱性能を表す数値ですが、最終的には暖房負荷ですよ。
建物の燃費確認が大事だよ。
そういうお話でした。

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