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若い感性で家を建てない

住宅設計

若い感性で家を建てない

住宅を建てたい中心的な世代が30代の半ばではないだろうか。
結婚と子供の誕生で、集合住宅で収まりきらなくなるために、みんなこぞって住宅を手に入れようとする。
30代の頃はまだ活発的で、自分たちの今の趣味や好みを大事にしようとする。
だから、注文住宅で「オンリーワン」というキャッチフレーズな住宅やも多いし、つまり個性的な家を建てようとする。

ある大手ハウスメーカーで建てたケースでは・・・・
旦那さんがNゲージっていう鉄道模型にはまっていて、

「家中にNゲージのレールを敷き並べられれるような空間と、鉄道の模型を見渡せるコックピットルームはいかがでしょう?」

ハウスメーカーの設計担当が、そんな提案をしたら、当然お客様は喜んでその設計提案でハウスメーカーを決めたというお話しを かつて聞かされたことがある。
それはそれでハッピーライフに見えるけど、もしもそのご主人がNゲージに飽きてしまったらその家の価値はどうなるのだろうか?
さらに仮に不幸があってそのご主人が亡くなられて、遺族がその家を手放すことになった場合、かなり特殊な間取りの中古住宅として、買い手がつくのであろうか?

次の事例・・・・・
25年ほど前のことである。 あるご夫婦が30代の時に家を建てた。
当時は、カリフォルニアスタイルの洋風デザインの住宅が流行っており、さらに出窓を住宅につけるのは非常に流行っていた。
「出窓を何個つけますか?」が家の価値という風潮があって、どの家のこぞって出窓をつけた。しかし、その当時の断熱性能の悪い出窓は、結露しまくり、さらに外壁リフォームの際には邪魔になる。 近ごろ、出窓がたっぷり付いている家を見ると、あー25年前の家なんだなっていうのがすぐわかってしまう。外壁リフォーム業者の良いターゲットである。

(イメージ: 当時の アイフルホームの大ヒット 37Sプラン。なつかし~)

そうした30代のころに建てた家も、あっという間に25年経ち、自分たちが定年退職を迎えようと我に帰ってみると、外壁も当時はやっていたパステルカラーだし、これからの長い老後の生活で、とてもじゃないけど住んでいたくないう気持ちになったという。

住宅が解体されるのは、物理的にくさってダメになったからという理由ではなく、
心理的な時代不適合という要因が 実は大きいものです。

現在においては、ここ数年のデザインの傾向として、常識的な切妻屋根・寄せ棟屋根を敬遠し、軒をゼロにした四角い箱のような設計にすることが非常に流行っている。

*写真を具体的に出すと問題化しそうなんで、豆腐で失礼します。 笑

ご存知だと思いますが、欠陥住宅への担保保険の適応事例の9割が雨漏りになっているのも、以前記事にした通りです。

・・・軒ゼロのデザイン住宅に注意せよ!

そいうした社会問題は置いておいて(ってわけにはいかないが・・・汗)
その時代の流行というものは確実に一過性のものであり、あと5年10年たったら過去のものになること間違いない。そういえば、15年前には南欧風の外観がはやりましたね。 今ではまず新築では見ることはありません。

移ろうものでなく変わらぬものを

世の中には移ろいやすいものがある。
最たるは感情である。 これ かわいい。 これ好き。 あの人いい人だ。
情緒的に判断し、若げの至りで家を建てないこと

さらには、今の生活も数年で移り変わるもので、そのあたりも冷静であること。
特に近ごろの親は子育てに盲目になるので、子育て至上主義で家づくりをしてしまいがち
そんなもの長い人生では一瞬である。 情緒と刹那で家を建てないということである。

おすすめはというとその逆です。
情緒ではなく合理的な判断。
流行ではなく普遍的なルールに則って、家を建てること

その場所の早々には変わらない要素に目を向け、重要視することは 裏切られない。

時に振り回されないデザインで、万人にとって住みやすい家であれば・・・・
あなたが死んでも、次代を超えた魅力のある家であれば・・・・

次の世代のだれかさんが住んでくれることになる。

(1970年竣工の吉村順三設計の井の頭の家。 デザイン的に古びれない。大事に住み続けられている名作です。 改修で朱色の外壁になったようだ)

今の自分さえよければいい家づくりで終わらず、
家は少なからず社会的な存在であるから、社会の誰でもが住みやすい家にしてみようという、長期的ビジョンで臨んでほしい。

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