「建築家とつくる家づくり」の厳しい現実

住宅設計
admin

匠はつらいよ

よく雑誌やテレビなどで、
建築家とつくる家づくりについて
見ることがあります。

例えば劇的ビフォーアフター。
住宅のリノベーション工事に建築家が関わって
劇的な変化がされると言う番組です。
そこに携わった建築家が、
匠(タクミ)と呼ばれて主役になります。

実は 設計者の売名になるからと
無料設計で テレビ局にいいように
使われていたのが実態であったのは、業界内では周知の話しです。

だから、なかには実力者も混ざるけど
ほとんど仕事のロクにない、
気の毒な設計者も多く、搾取されているのが 匠の現実なのです。

住宅設計の設計事務所離れ

建築事務所に住宅を頼むのが、
流行ったのは15年位前の話でしょうか?

マンション業界もそれに目をつけ、
「デザイナーズマンション」

ホテル業界も
「デザイナーズホテル」などと
当時くらいから言い始まりました。

しかしながら、現代における
設計事務所は星の数ほどあって、

特に 住宅専門の小さな設計事務所、
いわゆる「アトリエ系設計事務所」で
安定して仕事を抱えているところは、

15年前はそれなりにありましたが、
かつてよりお客さんが大幅に減っているのが現状です。

ある意味、工務店よりも残酷な状況になってます。

ローコストに囲い込まれて逃げられない構図

とてもじゃないけど食べていけない。
そういった自称建築家を囲い込む動きがあります。

ローコストパワービルダーは、
自社の人的なリソースで、かっこいい家を設計対応できる人間がいない。

そこで別ブランドを立ち上げ
食うのに困った設計事務所の人間に設計を依頼して、

建築家とつくる家づくり」を前面に出して、
ローコストでは取れなかった
客層を獲得しようとしています。

ヒアリングと敷地調査、
そしてプランニングまでで終了。
セットで固定料金でいくら。

それもかなり安い金額で。
かなり 数をこなさないと食っていけない。

最初は当面の暮らしのために引き受けますが、
土日の時間が奪われ、
そのために自分の営業行為ができなくなるから、
自然とその下請け関係に はまってしまう。

建築家の設計とは言いつつも、
基本設計にしか過ぎなくて、
間取りの提案で終わりですから。

そこにローコスト住宅の
普段通りの新建材のインテリア建材で
終わらせようとするので、
質感の伴った空間ではない。

最後のディテールまで考え抜かれた
スカッとした気持ち良い空間になりません。

結局、ローコストに毛が生えた
程度のものでしかありません。

まあ 営業マン設計よりはマシでしょうが。
実態はそういったものです。

若い人材が夢が持てるのか?

住宅作家を志す、
若い建築の学生がいるかもしれないけど、
こういった連中が、ボケっと社会に出ていくと
餌食になってしまう。

(写真:特に意味はないが、長岡造形大キャンパス)

中には卒業後に、戦いの場を求めて
中国まで渡った人と仲良くなったが、
それは大いにチャレンジングな選択して素晴らしいと思いました。

でも 残念ながら日本のケンチク設計には
夢の無い話があふれている。

都会ではリノベーション案件などで
実績を作り出すという生き方もあり、

店舗系はかなり食えている人がいるようだが、
新潟のような地域では
工務店よりも設計事務所の方が
生き残りが なかなか大変なのが現状です。

工務店のパートナーとしての生き方

工務店側からすると、家づくりはどんどん面倒になってきています。

高い性能要求や、制度的な面もありますし、最終的には設計力で住宅の魅力は決まること。

技術力管理力はあるけれど、設計力とセンスに物足りない工務店が実に多い。

互いの長所・短所を補う形でのコラボな関係が一番いいように思います。

建築士の仕事も安定しますしね。

例えば、オガスタ新潟の場合は、山下さんは創業時からのパートナーです。