ビニールクロスのメリット・デメリット

壁紙・クロスの選び方①
ビニールクロスのメリット・デメリット

世の中の新築の内装では圧倒的に、
ビニールクロス仕上げになっています。

まずは、ビニールクロスは、内装下地の石膏ボードの上に貼ります。
ボードと継ぎ目の凸凹をパテで平らにして、
クロスの裏に糊付け機で糊を均等に塗って、一気に貼り付けます。


施工性が良いので他の仕上げよりも、短工期で仕上がります。

塩ビクロスとシックハウス

ビニールと名があるのは、素材が塩化ビニールであるからです。
通常は塩ビのパイプのように、硬い性質のものなのですが、
可塑剤という柔らかくする添加物を加えることで、布のように柔らかくなります。

ご存知のように、かつてシックハウス問題があって、
ホルムアルデヒドやエチレンのような化学物質の建材利用が禁止されました。
塩ビの可塑剤が環境ホルモンとして疑われました。

しかし、これを禁止にすると建築が成り立たないし、
試験の結果、通常の利用においての濃度では、
動物実験において危険性が確認できなかったとして、
利用禁止が見送られた経緯があります。
つまりは問題が無いということになってます。

しかし、塩ビクロスは、いわゆるビニールの臭いがしますよね。
それは可塑剤が酸化する際に発生する酸化臭だそうです。
新築の出来たての住宅に入るとビニールの匂いがするのはその匂いです。

通常は1ヵ月位で揮発が進んで濃度が低くなるので、気にならなくなりますが、
ビニールクロスを利用した方は、積極的に窓を開けるなど、
換気を強くした方が良いと思います。

それと関係して、かつてはクロスを貼るときに、カビが生えるのを防止するために、ホルムアルデヒドの含まれていた糊を使っていて、シックハウスが発生していました。
その後、現代ではデンプンを主成分とした糊に切り替わったために、過去の話になっております。その点は心配しなくて良いと思います。

デメリットその1:生活臭がこもる

またビニールクロスは立体的に仕上げるために、
発泡剤を混ぜてスポンジのような構造になっております。
臭い物質が塩ビのスポンジに取り込まれて、いわゆるにおいがこもる現象があります。
それがタバコのタールだったら致命的で、治すことが困難です。
(タバコ臭はクロスに限らず、どんな仕上げでも太刀打ちできませんが)

生活して例えばニンニク料理などの頻度が多いとする。そうした生活臭。
その家の独特のにおいが、塩ビのクロスに染み込むのが避けにくいです。

デメリットその2:見た目の安っぽさは「テカり」

やはり光の反射の具合がテカるために、我々の感覚では、安っぽい見た目になってしまう。
ですので、我々はリビングやダイニングなど、人の居住空間には使う事はありません。

塩ビクロスのメリット① 汚れにくい

メリットは、水に強く、汚れを拭き取りやすいこと。
なので、私たちの場合は、トイレや水回りに限定して使っております。
また、納戸やクローゼットの内部など、
見た目は関係ないところで使うのも良いと思います。

塩ビクロスのメリット② 安い

内装の仕上げとしては最も安い金額であること。

その2つのメリットで、日本人は質感や風合いよりも、
過度にキレイキレイが大好きで、みんなが普通に使っている安心感と、
とにもかくにも安いから、
日本の住宅の内装は、圧倒的に塩ビの量産クロスが使われています。

内装仕上げ最安値としましたが、
安い量産の塩ビクロスは、500番クロスと言われていて、
材工で㎡1000円程度。

上級クロスが1000番クロスと言われていて、私たちがメインで使う
自然クロスは1000番クロスに含まれます。
その普及品のグレードで1500円程度が相場です。

内装の天井壁でざっと250㎡あるとすると、その差が12万円程度といえます。

また、つくる側としても、塩ビクロスは柔らかく伸びるので
施工性がよいので採用されやすいという一面もあります。
そうした 複合的な理由で、日本の家は塩ビクロスが圧倒的になりました。

 

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