OWNERS COLUMN & INTERVIEW

オーナーズコラム&インタビュー

vol.17 オーストラリアからのお客さま

自然と暮らす
りえりえ

オーストラリアからのお客さま


すこし前のことですが、我が家、初めて外国からのお客さまをお迎えしました。
夫の仕事の関係で我が家へと来てくれたのですが、二人はオーストラリア出身のご夫婦、ケイティとアッシュです。
日本に来て2年半ほど経っているそうですが、まだ流暢には日本語が話せません。
我が家は皆、ほぼ英語が話せません。

言語問題を抱えている中、さて、どうするか…。
と、若干不安を抱えながら日本人お得意のスマイルで二人をお迎えしました。

気になったのは子ども達。
あきらかに日本人ではない二人を見てどういう反応をするのか…。と思いましたが、我が家に来て早々、積極的に子ども達に話しかけてくれ、オーバーリアクションで反応してくれるケイティとアッシュ。
そんな二人だから、子ども達もすぐに打ち解け、すぐさま日本語と英語でコミュニケーションを取る様になりました。
といっても子ども達は一方的に日本語でしゃべりかけ、その日本語を一生懸命理解しようと歩み寄ってくれているのはケイティとアッシュでしたが…。

私も高校以来使っていない数少ないボキャブラリーの英単語を絞り出して、二人とどうにかしてコミュニケーションを取る努力をしましたが、そう都合良く私の頭からポンポンと英単語は出てきません。結局、携帯の翻訳機に頼っての会話となりました。
便利な世の中に感謝です。

ケイティとアッシュは2日間、私たちと共に過ごしました。
ただ、我が家に泊まるのではなく、ホテルに宿泊して翌日に、再び、我が家を訪れてくれるという形でした。
せっかく異文化を背景に持ち、そしてインテリアデザイナーである二人が遊びに来てくれたのだからと、我が家の暮らしを海外の方はどのように感じるのだろう…とふと興味が湧き、我が家について色々とインタビューさせてもらいました。

我が家の感想を聞いてみた。

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私たちの家についてどう感じましたか?

「感じる」という言葉を使うのがぴったりの家だと思いました。見たり、味わったり、聴いたりするのとは違います。「感じる」というのは空間に対して自分の感情がどう動くかということ。私たちが家に着いた時すぐに感じたのは「温かみ」でした。そしてロケーションが素晴らしい。新潟の広大な土地で子どもが自由に遊ぶことができて、ヤギもうろうろしていて(笑)。本当に贅沢な空間です。オーストラリアでもこのサイズの庭はなかなか見ないですね。

私達がりえさんのお宅を訪ねて玄関の扉を開け、挨拶を交わした時に「これはきっと特別な体験になる」と感じました。私たちはインテリアデザイナーなので家に入る最初の印象をとても大事にしています。すぐに気づいたのは、可愛らしいディティール、質の良い素材が使われていること、そして素晴らしい家のレイアウトでした。とりわけ屋内と屋外の繋がりには心惹かれました。

インテリアデザイナーとして常に思うのは、住まい手が家に住むまでは「HOUSE=家」であっても「HOME=うち」ではないということ。住まいの温かみや居心地の良さは、住まい手が個人的な好みやスタイルを付け足していくことで生まれるように思います。
この考えが二日目に訪問した時にもずっと頭の中にありました。私たちはりえさん家族にまた会えるのをすごく楽しみにしていました。お家に入ってすぐリラックスして笑顔になり、ゆっくり腰を落ち着けているのがわかりました。たった昨日訪れたばかりの家なのに…です。

この家がこんなに素晴らしいのは、美しいデザインや驚くべき自然と家の繋がりのおかげだけではありません。家の中に入った時のあの「温かみ」です。りえさん宅を訪れることができて本当に嬉しいです。そして、MY HOMEのようにまた帰りたいと思える「うち」が新しくできたことを嬉しく思います。

オーストラリアではどんな風にアウトドアを楽しんでいますか?
日本のスタイルと違うのでしょうか?

私たちは、家とアパートの両方に住んでいました。そして、両方の場所で、私たちが屋外スペースを使う目的はただ一つ、みんなで楽しむ=BBQをするためです!私たちの屋外スペースでの思い出は、夏に友人たちとバーベキューやお酒を楽しんできたこと。オーストラリアの都市部に住んでいたので、屋外での経験は限られています。でもBBQはとてもポピュラーです。それはりえさん宅で体験したこととよく似ています。大きな違いは調理方法と食べ方。りえさんのうちでは食べ物をテーブルで調理しました。みんなで調理するので素晴らしい一体感があります。インタラクションと会話が自然に生まれます。オーストラリアでは、料理は食べるところとは別の場所で調理をしてから、別の場所にあるテーブルに運んで食べる。というスタイルが一般的です。
調理中に会話をしていたとしても、食べ物が出てくると、すぐに皆が食事に夢中になって会話が静まることさえあります。

りえさん宅で体験したその場で焼いて食べるBBQのスタイル=調理と食事の両方をみんなで共有したことはとても新鮮でした。

今回の体験から何か思う(感じた)ことはありましたか?

私たちは今回の経験から、空間とモノのサイズをいま一度考えてみようと思いました。
特にダイニングテーブルの高さは特徴的で、オーストラリアのダイニングテーブルよりも、はるかに低いです。地べたに座って食べるだけでとてもリラックスしました。私たちになじみのあるダイニングテーブルとチェアでの食事とはまったく違い、食事をとるときの考え方が変わりました。

最後に、縁側と庭の繋がりについて。
りえさん宅の縁側(オーストラリアでいうパティオ)のサイズは素晴らしい奥行きでした。居住空間の延長のように感じるには十分深く、でも深すぎることはない。縁側の地面からの高さも気に入りました。縁側のふちに座った時の目線の高さは、自然を眺めるのに完璧な高さだったと思います。

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二人は「HOUSE=家」ではなく「HOME=うち」の温かさが居心地の良さをつくると教えてくれました。

いま思えば、家作りをはじめた頃、私たちは住まい方、暮らし方をとても大切に考えて、オーガニックスタジオさんに家を作っていただきました。

この家に住み始めて3年。
家や庭に少しずつ手を加えながら、住まい手である私たちの想いや個性が家に反映されてゆっくりゆっくり「HOUSE」が「HOME」になってきたのかなあと思うと、とても嬉しくなりました。
そして、居心地の良さの感じ方は世界共通かもしれない!

二人に刺激を受けて、もっと異文化交流がしたくなりました。
Airbnbのホストになるのも楽しそうです!

りえ

りえ

三条の山裾680坪の広大な敷地の小さな山荘に暮らす30代主婦。夫はアウトドアメーカー勤めの、おっとり系アウトドア派。2人のこども、2頭のヤギで繰り広げる、新潟の四季と暮らす生活を綴ります。

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