OWNERS COLUMN & INTERVIEW

オーナーズコラム&インタビュー

vol.11 友情はだいたいキッチンで煮込まれる

このコラム、家の話を書いているようで、結局いつも友人の話になる。
うちの思い出を振り返ると、だいたい誰かとご飯を食べているのです。

たぶん私は、「一緒にご飯を食べる」ということを、人と仲良くなる手段としてかなり信用しています。
それも外食ではなく、家ご飯。

「おもてなし料理」なんて書くと、少し気合いが入りすぎている感じもしますが、もっとフラットに言えば、私は誰かのためにご飯を作るのが好きなのです。

「美味しい」を聞きたいというより、その時間ごと好きなのかもしれません。

▲新築祝いに来てくれた友人家族に作ったご飯

家ご飯は、距離の縮まり方が早い

カフェで話すのも好きだけれど、家ご飯には敵わないと思っています。
一緒に食卓を囲むと、不思議と距離が縮まる。

「春巻きが好き」
「パクチーは苦手」

そんな情報を事前に仕入れては、当日こっそり反映する。
すると、みんな驚くほど素直に喜んでくれる。
その顔を見るのが嬉しくて、「また来てね」と、つい簡単に言ってしまいます。

だから、仲良くなりたいなと思った人には、かなり早い段階で「うち来る?」を発動します。
(突然すぎてギョッとされる時もありますが…笑)

キッチンは“作業場”じゃなく、みんなの場所

家を作る時、一番こだわったのはキッチンでした。

全部造作で、設計担当の阿部さんに私の希望を丸ごと形にしてもらいました。

友人が横に並んでも窮屈じゃなくて、誰かが冷蔵庫を開けていても、別の誰かがコンロの前に立てる。

そんな、“人が増えてもちゃんと楽しいキッチン”にしたかったのです。

私は一人で料理するのも好きだけれど、誰かと一緒に台所に立つ時間も好きです。

気づけば我が家は、「友人と料理する場所」として定着していました。

もうみんな、うちのキッチンに遠慮がありません。
冷蔵庫も勝手に開けるし、調味料の場所も知っている。
器も勝手に出すし、小屋で眠っているストック事情までも把握している。

「醤油どこ?」ではなく、
「醤油使うね」の関係です。

▲私たちの「遊ぶ」はひたすら料理をつくること

私の家なのに、おもてなしされる日

最初に、おもてなし料理を作るのが好きだと書きました。
でも最近は、うちのキッチンで私が座って待っている日も増えました。

友人たちが、私のために料理を作ってくれるのです。

私の家なのに、私がおもてなしされている。
どういうシステムなのか、自分でもよく分かりません。

でも、それがすごく嬉しい。

友人たちが気持ちよさそうにキッチンに立っている姿を見るたびに、この場所をこだわって作ってよかったなと思います。

キッチンって、料理をする場所というより、人との距離を縮める場所なのかもしれません。

▲産後、まともにご飯を食べられなかった私に、友人たちが作ってくれた韓国料理

▲私の誕生日に友人たちが作ってくれたご馳走

「醤油使うね」と言える関係

よく、
「キッチンは自分の城だから、あまり触られたくない」
という人もいるし、

「他人の家のキッチンには勝手に入らない」
みたいな空気感も、なんとなくありますよね。

でも私は、みんなが我が家のように料理を楽しんでいる姿を見るのが、とても好きです。

移住してきたばかりの頃、この土地には気軽に「うちでご飯食べる?」と言える相手が、誰もいませんでした。
だからこそ、一緒にご飯を作ったり、冷蔵庫を勝手に開けたり、「醤油使うね」と言い合える関係が、私には家族みたいに思えて嬉しいのかもしれません。


移住したばかりの頃の私は、まさか数年後に友人たちが勝手に冷蔵庫を開ける家に住んでいるなんて、想像もしていませんでした。
今では、勝手に冷蔵庫を開けられないと少し寂しいくらいです。(笑)

▲突然、食材持ってやってきてお昼ご飯を作ってくれた友人


次回は県外から我が家に遊びに来てくれる友人にお出しする
「私が作る新潟の味」について書いてみようかなと思います。

ウメ

ウメ

宮城県から新潟へ移住。夫婦・娘2人(6歳と3歳)の4人家族です。 縁もゆかりもなかった新潟県に移住した、私たちの移住物語を綴ります。 約200坪の敷地に三角屋根の家。広い庭と外遊びを楽しむ暮らし。

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