杉板外壁の経年変化
小張木の家は、2011年完成で8年を経ています。
定点観測的に、この家の外壁の経年変化を観察しております。
この住宅は、周囲が建物が比較的混んでいたので、
ひょっとしたら杉の板が蒸れて、
腐りはしないかと、少し気にはなりましたが、全くその逆です。
紫外線と雨風の当たることが少ないために、
どんどんと褐色になっていって非常に状態が好ましい。
8年経って絶好調。
このまま50年ぐらいは、何の問題もないように見受けられます。
人間の寿命よりもロングライフな、神社の仕上げ。
原因不明の外壁の傷
ご主人様から「建物の裏の外壁に謎の現象が発生している」と
連絡あって、早速見に行きました。
地面から2メーター程度の場所に、
何かで削り落とされたような傷がある。
凹んでいないので、何かが台風で飛んできて
ぶつかった感じではないし、
地面よりだいぶ高いので
猫が爪を研ぐのに引っ掻いたのとは明らかに違う。
全体の中で、この一部だけが削られている。
比較的新しい、こすれたような傷です。
その後、お客様が調べたところ、
「アシナガバチが巣を作るために、
表面をはがし取ったのではないだろうか?」
と連絡が来た。
多分それが正解でしょう。
無垢の木は自然界にあるそのものなので、
動物・昆虫にとっても優しいのでしょう。
アシナガ蜂は、自然界では木の皮を、牙で削り取り、
唾液の分泌物と混ぜて、巣の材料にするようです。
杉板外壁を、木だと勘違いしたのでしょう。
だから、ガルバリウムやサイディングなどに比べて
鉢が巣を作りやすいという情報は寄せられております。
そんな時も補修はクレオトップでよい
今回の場合、表面から薄く2ミリ程度削られている状態です。
その補修としては、クレオトップのブラウンを部分で塗ればいいでしょう。
色味を整えることと、匂いで蜂が再び来る事はなくなるでしょう。
クレオトップは、ウッドロングエコを塗った後に、
カビが出た場合の再塗装としておすすめです。