移住先の新潟で暮らしていると、よく聞かれることがあります。
「移住先での子育て、大変でしょ?」
確かに、近くに両親もいなければ兄弟もいない。
妊娠中は、仲のいい友達も近くて隣町に住んでいるくらいで、気軽に頼れる人はほとんどいませんでした。
子育てそのものは無我夢中で、それなりに大変でした。
でも、「移住者だから大変だったか?」と聞かれると、正直あまりそういう感覚はありません。
振り返ってみると、その時々で助けてくれる人がいて、気づけば一人で子育てしている感覚はあまりなかったからです。
▲次女が産まれたばかりの頃
支援センターは、私の避難場所だった
今思えば、長女の0歳児の頃が、一番身軽だったかもしれません。
家にいても退屈。
当時は『愛の不時着』や『梨泰院クラス』が流行っていましたが、なぜかドラマを観る気にもなれませんでした。
その頃の私は、
「せっかく育休中なんだから、この子のために時間を使わなければ!」
という謎の使命感に燃えていたのです。
ダラダラしてはいけない!!(誰に言われたわけでもないのに)
家にこもっていてはいけない!!(絶対にそんなことはないのに)
そんなわけで、よく出かけていたのが支援センターでした。
見附市には支援センターが3か所あり、イベントもたくさん開催されています。
当時の私は「今日は家にいるぞ」と決意しても、10時頃にはもう限界。
結局ベビーカーを押して支援センターへ向かっていました。
もはや育児支援というより、私の精神安定剤だった気がします。
すると自然と顔見知りが増え、いわゆる“ママ友”もたくさんできました。
ママ友の家を行き来したり、一緒に公園へ行ったり、お昼ご飯を食べたり。
振り返ると、0歳児を育てながらとは思えないほど活発に動き回っていた気がします。

▲長女生後2ヶ月。もうこの頃の記憶はほぼない。
ママ友は、共に生きる戦友
育休中の0歳児の頃に出会ったママ友たちは、復職後の子育てでもたくさん助けてくれました。
「歯医者に行きたいから、ちょっと預かって」
「なんだか今日は煮詰まっちゃったから、少しお邪魔させて」
そんなお願いを気軽にできる存在でした。
当時はアパート暮らし。
断熱もあまり効いておらず、夏は暑く、冬は寒い。
エアコンと共に私の心が限界を迎えた日は、ママ友の家に避難させてもらうこともありました。
▲ママ友とおでかけ。子供が増えても大人が1人増えるだけでおでかけが楽に。
そして絶望のコロナ禍。
娘の通う園が1か月近く休園になった時は、さすがに途方に暮れました。
そんな時も私のテレワーク中、子どもを見ていてくれたり、一緒に遊んでくれたり。
今振り返ると、私が乗り切れたのはママ友たちの存在が大きかったなと思います。
ししゃもで学校を休みたい娘、小一の壁
今は長女が小学1年生、次女が年少になりました。
私は会社員を辞めたこともあり、以前より時間の自由はあります。
それでもやってきたのが、「小1の壁」。
荒れ狂う娘の心と、それに振り回される私の心。
「行きたくない!」といって泣きながら登校したのに「学校最高ー!(笑顔)」と、帰宅。←朝の時間はなんだったんだ
「明日の給食ししゃもだから行きたくない!(絶望)」←なにその理由
「田んぼに落ちるかもしれないから学校行けない(パニック)」←いや、落ちないってば
毎朝こちらも真剣なのですが、理由だけ聞くと漫才みたいでした。
毎朝全力で振り回されていたので、当時の私はたぶん登校前の時点で一日の体力を使い切っていました。
長女が荒れれば私も疲れる。
私が疲れれば次女も荒れる。
家の中がなんだかずっとバタバタしていました。
そんな時に助けてくれたのも、やっぱりご近所のママ友たちでした。
子どもたちを遊ばせながら、親同士は日々の大変さを話す。
「うちもだよ」
その一言に何度救われたか分かりません。
▲我が家で宿題をする新一年生、がんばれ!
頼れる相手は、家族だけじゃない
Vol.7のコラムでも書きましたが、私は「家族だから頼る」のではなく、「信頼している人だから頼る」という感覚があります。
もちろん、近くに両親や兄弟がいたら助かることもたくさんあると思います。
でも実際の私は、ママ友に子どもを預かってもらったり、ご近所さんと愚痴を言い合ったりしながら、なんとかここまでやってきました。
娘の「ししゃもだから学校行きたくない問題」に頭を抱えた日も、
「田んぼに落ちるかもしれない問題」に真顔で対応した日も、
気づけば誰かが隣にいてくれました。
「移住先での子育て、大変でしょ?」
そう聞かれたら今の私は、
「大変だった。でも、一人じゃなかったよ」
と答えると思います。
だから私にとっての子育ては、
「移住先で頑張った子育て」というより、
この町のみんなに付き合ってもらった子育てだったのかもしれません。
そしてきっとこれからも、
私は誰かに頼りながら子育てをしていくのだと思います。
というか、小1の壁を越えたと思ったら、次は思春期が来るらしい。
一人で戦う気は、最初からありません。(笑)
▲ママ友だけではなく、友達にも育ててもらっている
▲次女、生後6か月。ついこの前のことのはずなのに、もう遠い昔みたい。
次回は、移住してから気づいた「移住者だから見えたこと」について書いてみようと思います。
最初は不安だらけだった移住生活ですが、振り返ってみると、知らない土地だったからこそ選びやすかったこともありました。
そんな“よそ者だったからこその特権”について、少し書いてみようと思います。

