全館暖房は過剰乾燥すると聞きましたが
全館暖房で過剰乾燥に苦しむことになるとはよく聞く話です。
私の知っている事例では (オーガニックスタジオのお客さんではありませんが)
オール電化住宅のはやりのころ、蓄熱暖房器具をいれたお宅でした。
家の相対湿度が30%を割り、肌が異常に乾くてかゆくなる。
痒みが止まず子供はかきむしり、鼻腔の粘膜も渇くことで鼻血が出たといいます。
インフルエンザウィルスの抑制のためにも、
冬場は40%以上の湿度がキープされていることが望ましいです。
過剰乾燥のメカニズムは、暖房と換気にあります。
冬の冷たい外の空気には、含まれている水蒸気が少ない。
それが、給気で室内に取り込まれ、暖房で熱せられると、
同じ空気でも相対湿度が低下します。
生活活動で 体や観葉植物、加湿器から水蒸気は加わりますが、
換気による排気で、水蒸気は外への放たれる。 この繰り返しです。
冬の湿度キープする3つの方法
そのためには
① 排気の水蒸気を回収できる、1種全熱交換タイプの換気扇を採用することと。
② お風呂・キッチン・トイレの局所換気を連続運転せず、過剰に換気をしないこと。
③ 衣類の室内干しや、お風呂のふたを開けっ放しにして寝るなど、水蒸気量を維持すること。
①②③を実践することで、加湿器がなくても湿度40%以上にキープできます。
このことは、我々のお客様の実態調査で分かっていることです。
(関連記事:断熱性能レベルで、温湿度がどう変化するか?)
お客様の中には のどの調子やインフルエンザ予防の意味合いだと思いますが、
冬に60%以上をキープしたい人もまれにいますが、
(関連記事:冬の室内の湿度を高くしたいが、問題は窓結露)
窓周りが性能限界を超えて結露を起こすことになります。
リビングでは40~50%の範囲を推奨いたします。